2016年に33番目の国立公園に指定された やんばる国立公園 。
さらに2021年の7月には、やんばる(沖縄本島の北部)と奄美大島・徳之島・西表島が世界遺産に認定されたことでより一層注目を集めています!
あなたのふるさと納税がやんばるの環境保全・絶滅危惧種の保護に繋がります。
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やんばる国立公園 の特徴
やんばる国立公園はとにかく広い!
その面積は陸地だけでもなんと17.331hもあり、公園内にある国内最大級の亜熱帯照葉樹林には、そこでしか見られない動植物も数多く生息しています。
他にも石灰岩が波によって削られることでできる海食崖(かいしょくがい)や、石灰岩が雨水などで溶解することでできる荒々しい岩山のようなカルスト地形、マングローブ林など、壮大な自然の躍動を感じられるような景勝地が盛りだくさんです。
やんばる国立公園 の見どころ
やんばる国立公園に訪れたらぜひ足を運んでいただきたい人気スポットを5つピックアップしてみました。ぜひ参考にしてみてください♪
パワースポットてんこ盛り!!【大石林山】
大石林山(だいせきりんざん)は石灰石が雨水などで浸食されてできたカルスト地形で、荒々しくも荘厳な岩山や奇岩と植物の緑が織りなすコントラストが神秘的な場所です。
パワースポットとしても有名で、ご利益があると言われている奇岩や数多くの拝所(うがんじゅ)があります。キムジナー(木の精霊)がいるとされている巨大ガジュマルがあるのもこの大石林山。
大石林山には4つの散策コースがあり、どれもおよそ30分前後のコースとなっています。それぞれ見どころが満載なので、全コース制覇したくなってしまうかも。
車椅子でも周れるバリアフリーコースがあるのでご年配の方や子供連れでも楽しめるのがポイント。スピリチュアルガイドツアーもおすすめです!
観光情報もここでゲット!!【辺戸岬】
沖縄本島最北端に位置する辺戸岬(へどみさき)は、青い海に突き出すように細く伸びる岬です。
サンゴ質の絶壁に打ち寄せる太平洋と東シナ海の波、天気が良ければその先に与論島(よろんとう)や沖永良部島(おきのえらぶじま)を見ることができます。
岬には「辺戸岬観光案内所」があり、観光スポットの情報をチェックできるほか、3階の無料展望デッキでゆっくり景色を楽しみながら休憩することも可能です。
マイナスイオンを浴びに行こう♪【比地大滝】
比地大滝は沖縄本島最大の水量を誇る滝で、その高さは25.7m!
滝までの道のりは片道1.5kmの遊歩道になっており、およそ40分ほどでたどり着くことができます。亜熱帯植物が生い茂る中、渓流沿いを歩いて行くうちに珍しい生き物たちにも会えるかもしれません。
比地大滝を訪れる際は事前にやんばるの森で見ることのできる動植物などについて学んでおくことをおすすめします!それらを探しながら歩けば、滝までの道のりもより楽しむことができますよ。
マングローブを見るならここ!!【慶佐次湾のヒルギ林】
慶佐次湾(げさしわん)のヒルギ林は約10haの広さを誇り、1972年に国指定天然記念物となりました。ヒルギとはマングローブの一種で慶佐次湾ではヒメルギ、オヒルギ、ヤエヤマヒルギの三種類を見ることができます。
水の中からタコのような足を生やして佇むヒルギたちの姿は圧巻です。
綺麗に整備された遊歩道をのんびりと歩いて手軽に楽しむこともできますが、時間があるならカヌーにチャレンジしてみるのもおすすめですよ!
2020年オープン!!【やんばるの森ビジターセンター】
大宜味村(おおぎみそん)に新しくできた道の駅、やんばるの森ビジターセンターはやんばる国立公園の玄関口となる位置に建っています。特産品コーナーやレストランがあり、腹ごしらえをするのにも最適!
ドライブの休憩に、寝転びながらやんばるを知ることのできるドームシアターもおすすめです。
やんばる国立公園 の動植物
やんばる国立公園を訪れる際は、貴重な動植物たちとの出会いも見逃せません!
やんばる国立公園 の生き物たち
やんばる国立公園には希少な生き物や絶滅危惧種に指定された生き物が数多く生息しています。
中でも有名なのは「ヤンバルクイナ」。コロンとした丸いフォルムに赤いくちばしと丈夫な脚を持った飛べない鳥です。愛嬌のあるその姿は沖縄県内でキャラクターとして目にすることが多いかもしれません。
他にも「ヤンバルテナガコガネ」は体長およそ4~6cm、その名の通り手が長く約9cmもある甲虫です。日本最大の甲虫と言われマニアの中では人気も高く、密猟の影響で数が激減しています。
日本最大の他にも、やんばる国立公園内には日本一美しいと言われる「オキナワイシカワガエル」が生息しています。オキナワイシカワガエルは鮮やかな緑に黒や紫褐色の斑点模様が入っているのが特徴です。一見派手なその模様はコケに擬態するためと言われています。
この他にも紹介しきれないほどたくさんの珍しい生きものたちがいるので、ぜひ調べてみてくださいね。
やんばる国立公園 の植物たち
やんばる国立公園のあるやんばるエリアは亜熱帯地域としては珍しく雨が多い地域です。そのため、同じ北緯27度に位置する他の亜熱帯地域は砂漠や乾燥地帯が多いのに比べて緑が豊富で、維管束植物だけでも千種類を超える種が生息していると言われています。
そんなやんばるの森を構成する優占種「スダジイ(イタジイ)」は高さおよそ20mにまで成長するブナ科の常緑高木です。他にも映画『ジュラシックパーク』の世界を彷彿させる大きなシダ植物「ヒカゲヘゴ」を始めとした亜熱帯植物が多く見られます。
また、与那覇岳などの山頂付近では年間を通して霧が発生しやすくなっているため、コケや岩や木などに根を下ろす着生植物なども沢山の種類が生息しています。
有名なのは国内希少動植物種にも指定されている着生ランの「オキナワセッコク」です。オキナワセッコクはスダジイなどの木に着生し、白や薄紅色の花を咲かせます。
他にも慶佐次湾のマングローブや大石林山の巨大ガジュマルなど珍しくも魅力的な植物が多いので、やんばる国立公園を訪れた際には要チェックです!
やんばる国立公園 の取り組み
やんばる国立公園が行っている環境保全活動や絶滅危惧種を守るための活動について紹介します!
やんばるマングースバスターズ!
やんばるの森では、1910年にハブや野ネズミ退治のために導入されたマングースによる生態系への影響が深刻化しています。
マングースはハブを襲わずにヤンバルクイナなどの希少動物を襲い、絶滅の危機へと追いやっているのです。そのため、やんばる国立公園では「やんばるマングースバスターズ」という専門科を集め、マングースの根絶に尽力しています。
密猟・盗掘を阻止せよ!
やんばる国立公園には「ヤンバルテナガコガネ」や「オキナワマルバネクワガタ」などの希少な昆虫や、珍しいラン植物が生息しています。
それらはマニアによる密猟や盗掘の被害にあうことも多く、やんばる国立公園では虫の密猟トラップの回収やパトロールを行っています。
STOP!ロードキル!
やんばる国立公園ではヤンバルクイナなどの小動物が交通事故により命を落とすことのないように、安全運転を呼びかけるキャンペーンを実施中です。
希少野生生物の保護
やんばる国立公園ではヤンバルクイナ・ノグチゲラ・ヤンバルテナガコガネの生息状況を調査し、保護増殖事業計画に基づいて管理しています。
また、ヤンバルクイナを飼育し繁殖するための技術についても研究が進められている途中です。
やんばる国立公園 の施設
雨の日でも楽しめる、やんばるの森に住む動植物について学べる学習施設や、やんばるの野生生物を保護するための施設もおすすめ♪
ヤンバルクイナ生態展示学習施設 クイナの森
「クイナの森」と呼ばれるヤンバルクイナ生態展示施設では、ヤンバルクイナの生態を学べる展示が盛りだくさん。中でも生きているヤンバルクイナを間近に観察できるのが最大の魅力です。
現在観察ブースにはクー太と言う名前のヤンバルクイナが暮らしていて、ガラス越しに元気に走り回る姿や、食事風景などを見ることができます。
やんばる野生生物保護センター ウフギー自然館
やんばる野生生物保護センター、通称「ウフギー自然館」はやんばるの動植物について学ぶことができる施設であると同時に、やんばるの野生生物保護や調査のための拠点施設でもあります。
沢山の写真や映像などを使った展示で楽しみながら学べる工夫がされていて、実際に森に行かなくても、ここで資料を見ているだけでやんばるの自然に触れたような気分になれそうです。
「ウフギー」とは「大木」という意味だそうで、生き物たちをどっしりと支える大きな木のような存在になれるようにと名づけられました。
やんばる国立公園 のアクセス
やんばる国立公園はその範囲がとても広大なので、アクセス方法を明確に記すことは難しいですが、公園内の主要な観光スポットまでの行き方をいくつかピックアップしてみました。
※羽田空港から那覇空港へは飛行機でおよそ175分です。
那覇空港からやんばるの森ビジターセンターまで
【車の場合】那覇空港自動車道を通って約72分
【バスの場合】那覇空港から高速バス(105分)→名護バスターミナルから路線バス(31分)→大宜見中学校前から徒歩2分→やんばるの森ビジターセンター
那覇空港から沖縄本土最北端の辺戸岬まで
【車の場合】沖縄自動車道を通って約145分
【バスの場合】那覇空港から高速バス(105分)→名護バスターミナルから路線バス(55分)→辺土名バスターミナルから村営バス(35分)→辺戸岬
那覇空港から慶佐次湾のヒルギ林まで
【車の場合】沖縄自動車道を通って約120分
【バスの場合】那覇空港から高速バス(105分)→宮里三丁目からバス(24分)→名護市源河入口(17分)→慶佐次湾
やんばる国立公園 のルール・マナー
やんばる国立公園には、やんばるの森やそこに住む大切な生き物を守るためのルールやマナーがあります。訪れる前に必ずチェックしておきましょう!
やんばるの動物や植物はとらない
やんばる国立公園内には絶滅危惧種などの貴重な生き物もたくさん暮らしています。
むやみに触れたりせず、自然のままの姿を楽しみましょう。
野生動物に食べ物を与えない
野生動物が自分の力で生き抜く力を奪ってはいけません。
ゴミを捨てない
ゴミは自然に還ることなく美しい自然を汚し、そこに住む動植物の命を脅かす危険があります。
キャンプ場以外での火の使用は禁止
動植物への影響や山火事の恐れがあるため、決められた場所以外での使用は控えましょう。
動物の飛び出し注意!!安全運転を
自然豊かなやんばる国立公園敷地内では、動物の飛び出しが珍しくはありません。
安全運転で守れる命があることを覚えておいてください。
外来生物を持ち込まない
犬や猫などが遺棄により野生化し、ヤンバルクイナやケナガネズミなどを襲うこともあります。
靴裏や衣服についた種が、やんばるの生態系を脅かす恐れがあると言うことを覚えておいてください。
集落や拝所(うがんじゅ)等には立ち入らない
集落や拝所は沖縄の人々が大切にしている生活の場であり、神聖な場所です。
不用意に立ち入ることのないようにしましょう。
ハブなどの危険生物に注意!!
沖縄にはハブの他にも触るとかぶれてしまう植物なども生息しています。
自然の中に立ち入るときには十分に注意しましょう。
私たちひとりひとりの思いやりで、豊かな自然とそこに住む命を守っていきたいですね!
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